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2007年03月15日

映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険

070315dora.JPG

 「のび太の新魔界大冒険」観てきました。
 休日出勤の代休が取れたので、平日昼間に行ってきたのですが・・・さすがのシネコンも平日はガラガラだ(^_^;)。
 写真は入場者プレゼントのチンカラホーキドラです。ゼンマイでじわじわ走ります。

 特番の映像等で仕入れた先入観とは反して、割と面白かったです。
 ちょいと詰め込みすぎ・急ぎすぎな感はありますが、何年か前辺りのドラ映画の寝そうになる退屈さは微塵もないので、映画としては傑作の部類に入るかと思います。入場料払う価値は十分にありました。

 「新」と題するだけあって原作の改変はかなりあるのですが、それも良かったり悪かったり。
 ちょっと、ファンが作った同人誌でも見てるような感じ。・・・私も昔、この「魔界」のパラレルワールドに関してはいろいろ考えたりしたものですが(笑)。誰もが通る道か。

 以下文字色替えでネタバレ感想。



 ミステリー作家的・・というのだろうか、リメイクされた脚本は妙にひねりたがり。
 最たるものはメジューサの化けた美夜子で、のび太たちをだます展開なんですが、だまされてる間に感動的な決意のシーンがあるわけで、その善意が踏みにじられる展開はちょっとどうかな? そもそも魔界歴程を探す展開に変えたためにこういう展開が生まれたのでしょうが、ともかく後の展開のためにメジューサの活躍シーンを入れる必要があったんでしょうね。でもドラえもんでそこまで騙しはなくていい。



 で、その流れのおかげで削られてしまったのは、本物の美夜子とのび太たちの地球での関わりの時間だったりするわけでそこが残念でした。原作で美夜子の元にだんだん集まってくるシーンが燃えるだけに。



 デマオン、早く出過ぎ(^_^;)。おかげで次第に魔界の様子が明らかになってくる怖さというものが半減。
 メジューサみたいなそこそこ存在感のある魔物が初めから出張ってるし、魔界の幹部クラスがかなり小物化してしまいました。



 魔界をろくに冒険しない!
 これは痛い。ジャイアンの歌や秘密道具で困難を乗り越えていく展開が丸々ない。原作通りなのはアベコベクリームだけ。面白いイベントなのにもったいない。



 最大の変更点、メジューサが美夜子の母であったという展開。
 これは良かったでしょう。ただ、魔力を失ったら実は母でしたという展開よりは、メジューサである間も母としての意識が少しはあって、その絡みで呪いが解けるような・・・ベタですが感動させる方針ならそれくらいやっても良かったのではないでしょうか。メジューサである間にろくに伏線がないので・・。
 じゃあネズミに変えたり凍らせたりしてないで全員とっとと石に変えてしまえばいいじゃないか、というのがこのネタ最大の弱点なんですが・・・(^_^;)。そもそも原作メジューサはのび太たちを石に変えるためだけの役回りだったからなー。じゃああれか、メジューサじゃない魔物にすれば良かったのかも・・。
 まぁそんなこんなでも、髪をとかすシーンやラストのしずかとのシーンなんかはなかなか良いわけで、母設定は好きだったりします。ただもうちょっとやりようはあったなぁと思うだけで。このネタのせいでのび太と美夜子の絡みが薄くなって、最大の見せ場の別れのシーンが・・・良いんだけど、何かとってつけたような唐突さな気にもなる。一長一短だ。
 そういえば魔界歴程の設定変更のため、のび太は形勢逆転の手がかり何もないまま戻ってきてたりするんだよなぁ・・・何をどうすればいいのかわからないまま助けに来てどうするつもりだったのだろう(^_^;)。あちらを立てればこちらが立たなくなるなら改変なんかしない方が良かったのかも。



 美夜子の相武紗季は全編観たら全く気にならなくなりました。というかむしろ、半分素人混じりの今のドラえもんレギュラー陣と組むならこれくらいの人の方がちょうど良いのかも?(^_^;)
 ヒロインとしての可愛らしさは旧魔界の美夜子さんより上かもしれません。
 満月博士夫妻はちときつかったなぁ・・・。



 コンポコじゃなくてトンポコ(豚)なのね。


 とまぁいろいろありますが、とりあえず言わないと原作讃えられないので(笑)。
 総評としては、思ったよりずっと良かった、いい映画だと思います。
 絵も綺麗だし、音楽もいい。退屈しないエンターテイメントとして成功していると思います。



投稿者 minatsuki : 2007年03月15日 23:04

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